LARS（着揚水）システム詳細
ROV等海中機器の着揚水システム（LARS：Launch And Recovery System)です。A-フレーム,デッキクレーンなどの昇降用クレーンと巻上げ用のウインチのシステムで機器仕様に合わせ様々なサイズ、形式で製作可能です。
ウインチは電動のAHC（Active Heave Compensation)ウインチ*を主体としており従来の油圧式ウインチやパッシブ式の揺動補償装置に比べ操作性、安全性の向上を図れます。
*AHC：波による船体の動揺をセンシングしフィードバックすることでウインチ回転を制御し海中での機器の姿勢を一定に保つ機能。電動モータによる高速回転制御により正確な揺動補償動作が可能。
AHCウインチシステム
従来のPHC（パッシブヒーブコンペンセーター）を使ったシステムは図のようにタワー型のPHCを用いるためデッキ上のスペースを多く使うことになり、またシステムとしての反応性、メンテナンス性も十分なものになりにくいシステムです。
AHCはMRU（モーションリファレンスユニット）による船体揺動のセンシングとそのフィードバックにより直接ウインチ回転を制御します。このシステムではウインチの回転駆動力が十分ならば正確な揺動補償動作がウインチのみで成り立つためデッキ上のスペースを最小限にできます。
左図上がAHCなしの場合です。
赤が波、青が海中機器の揺動を表します。
波による船体の揺動によりケーブルで吊るされている機器は海中で揺動ことになり、ケーブルには高いテンションによるダメージ、またはキンクの危険が生じます。
AHCの機能は左図下に示すように波の動きに関わらず海中機器の姿勢を保つことです。これによりケーブルへのダメージと機器の海中での作業への障害を取り除きます。
産業機器システム事業部
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